レガシィ B4 2.0GT spec.B(5AT) アーシングを再検証
今回の検証はあくまでも特定の製品+私のB4固有の情報です。そのため他社製アーシングキットや自作品などではどうなるのか分かりません。また測定誤差や体感上の違いもありますし、車両の個体差により他のBP/BLレガシィでどのような結果になるのかも分かりません。この情報を元に自動車メーカーやディーラー、アーシングキットメーカー等へのお問い合わせをするのはご遠慮願います。
今までの経緯はアーシングキットのページをご覧下さい。
■経緯を簡単にまとめると、アーシングを付けたら”低速(低回転)トルクが減った”・”燃費が落ちた”ので結局外してしまったというものでした。とはいえアーシングキットを取り付けていた期間はこの冬の中でも一番寒い時期であったため影響を受けた可能性もあります。そこで短時間の間に付け外しを行い可能な限りデータを取ってみました。ただし今回はピークパワーの向上の有無については全く考慮していません。またここで言う低速(低回転)トルクとは、ターボが効くまでの1,500〜2,500rpm辺りを言ってます。
■アーシング取付の効果を見る上で一番ネックとなるのがバッテリーターミナルからマイナス端子を外すことにより、空燃比補正値がクリアされてしまうこと。このせいで感じる”体感”をアーシングの効果と勘違いしてしまうことがあります(新型レガシィもクリアされてしまうのかは未確認です)。
そこで今回は暖機を終了させた状態(水温85℃)でバッテリーターミナルからマイナス端子を外さずにアーシングの付け外し作業を行いました。ただし付け外ししたのはエンジンアースの3ポイントだけです。(バッテリーを外さずに作業すると何が起こるか分かりませんので真似をされない様お願いします)
| アーシング取付状態 |
エンジンポイントのみ取り外し |
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■アーシングキット取付
最初はノーマル状態からアーシングキットを取付。エンジンの始動性に変化無し(元々「キュッ、ブーン」で掛かる)
発進。先回取り付け直後に感じた低速(低回転)トルクの落ち込みは体感できず。やっぱりあれはバッテリーを外した事によるものだったのか。その後いつもの試験コース(R22号での20km)へ移動し燃費計測開始(電気負荷の影響を低減するためにオーディオ、エアコンはOFF)。と同時にアクセル開度と加速感をチェック。発信時は気にならなかったものの、AT5速のロックアップ状態(60km/h)から軽い中間加速でやや重さを感じる。そのためR-VITの”アクセル開度信号(V)”と”インジェクタ噴射時間(ms)”を2ポイント(アクセル開度信号1.00と1.24V時)で控えておく。この2ポイントは5回ほどチェックしすべて同値でした。(下表参照)
区間燃費は11.5km/Lと先回の9.8km/Lよりも良い数値になりましたが、それは今回コースを一部変えたためと思います。(若干混む箇所があったためここを排除)。
■アーシングキット取り外し
エンジン始動直後のアクセル開度信号電圧に変化があるかもと予想していたものの変化無し。
発進。出足のトルク感に変化無し。次にアーシングキット取付時に変化を感じた軽い中間加速を試す。今度はいつもどおりで重たさを感じない。と同時に同一アクセル開度信号時のインジェクタ噴射時間が明らかに長くなっている(=パワーが出ている)。一瞬、燃費が悪くなるのか?と思ったけど、その分加速感も良いため前を走行している車にすぐ近づいてしまう。。逆にアーシングキット取付時の加速感に合わせてアクセルを開けていくと、1.18V辺り(インジェクタ噴射時間は5.2msくらい←曖昧な記憶)で同じ感じ。ということは同じ加速なら少ないアクセル開度&燃料噴射量で済んでいることとなります。下表の表示が5.8〜6.1msとなっているのは、アーシング取付時とは違いドンドン加速していってしまうので1.24V時に読みとるのが難しく一瞬見えた値がバラついたためです。一応アクセル固定で見てもこのどちらかの値でした。
走行途中に交差点で止まったときのアクセル開度信号電圧は、ノーマル状態の方がやや高いかな?って思います。下表は0.62〜0.64Vと書いているのですけど、この間をふらついている感じなのです。アーシングキットを付けている時はアーシングの効果で電圧が若干低く出ているのかもしれません。今回、試験コースは信号タイミングが同じ状態で走行できました。若干混んでいたかな?という程度です。区間燃費の結果は12.8km/Lとなりました。乗っていても思ったのですけどエンジン回転を上げずに少ない燃料噴射量で加速できているから良くなりそうだなと。それがそのまま結果に出た感じです。ただしアーシング取付時の方がアクセルオンオフを多くやったので、実際の差はもっと少ないと思います。
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情報(R-VIT) |
アイドリング
(始動直後) |
アイドリング
(走行途中) |
中間
加速1 |
中間
加速2 |
区間燃費
(燃費計) |
アーシング
取付
(外気温3℃) |
アクセル開度電圧 |
0.66V |
0.62V |
1.00V |
1.24V |
11.5km/L |
インジェクタ
噴射時間 |
1.7ms |
1.7ms |
4.3ms |
5.6ms |
ノーマル状態
(外気温6℃) |
アクセル開度電圧 |
0.66V |
0.62〜0.64V |
1.00V |
1.24V |
12.8km/L |
インジェクタ
噴射時間 |
1.7ms |
1.7ms |
4.3ms |
5.8〜6.1ms |
(注)試運転時の燃費はどちらも良い数値ですけど、普段のトータル燃費はこんなに良くないです。試運転は暖機完了後でかつ流れの良い国道を一定区間のみ走っている区間燃費です。
■まとめ
後付のアーシングキットは変化が分かりにくいことはあっても”悪化することは無い”と言うのがメーカーの売り文句な様です。ですけど今回の検証で自分のB4では数値上の”変化”を見ることはできましたが、その変化の方向が僕のB4では悪い方向へ行っている様に思います。
特に新型レガシィはアクセル開度も電子制御アクセルのため電圧で情報が伝わっています。さらにエンジンだけでなく各所に多くのセンサー類が使われていて、またその多くが電圧信号として伝送されます。なのでアーシングをしてアース抵抗を下げるとうことが各センサー類からの信号に変化を与える可能性があると思うのですけど、そのすべてのデータが”良い”方向へ変化すると言い切れるのか?と、余計に疑念が深まる結果となりました。やっぱりバランスだと思うのです。もしかしたらピークパワーは上がっているのかもしれませんけどね。
ただ今回の検証で惜しまれるのは、”加速G”を計測できなかったことです。つまり文中に出てくる加速の比較は、あくまでも加速感であって定量的な数値ではないことです。つまり一番肝心なデータを体感に頼っているため、自分としても言い切ることができないという歯切れの悪いものになっています。また今回の検証だけですべてを語ることができないことも分かってます。あまりに貧弱な検証です。しかし個人でやれることには限界もありますので、この辺で勘弁してください。
■アーシングを否定しません
最後に。以前も書きましたけど僕は今回のことでアーシングを否定するつもりは全くないです。逆に変化があることを確認できて良かったです。つまり車によってはその変化が良い方向へ向かうこともあると言えるわけです。また今回取り付けたアーシングキットは8sqの安物であるため、14〜22sqの大径ケーブル品(湾岸製など)ならまた違った結果となっていたかもしれません。いつか機会があれば試すつもりです。あと、レガシィのディーラオプションにはアーシングキットがありますけど、あれの効果ってメーカー(スバル)は検証しているのでしょうかね?ご存じの方がいらっしゃれば教えてくださいね。データがあるなら見てみたい。
■ボディ用5ポイント分のアース線は残してあります
今回の製品は8ポイントアースなのですけどエンジン以外の5ポイント(ボディーアース線)は取り外していないのです。なぜかというとオーディオの音が良くなっている様に感じているから。逆に言うと他にデメリットが無いからです。ボディーアース(GND)に電気を流しているのはコスト削減のため(配線が半分で済む)であって、本来ならばマイナス側の配線が必要です。なのでボディーとバッテリー間に関しては追加アース線があった方がいいと思っているんです。
■エンジン音について(追記)
書くのを忘れてました。先回付けた時には何となく感じた程度なのですけど、今回も何となく程度に感じたのがエンジン音の変化です。B4のエンジン音は静かなようですけど、僕の車は「ガサガサ・・」って結構ガサツな音を出しながらエンジンが回るのですけど、エンジン部にアースを付けた場合はこの音がマイルドになった感じがしました。何でエンジン音に違いが起こるのか分からなくて今までは書いてませんでした。なぜなのかなあ。
■参考リンク(追記)
・Project-E ←今回の文章を書いた後に拝見しました。すごく詳しいですね。やっぱり悪い方向へ行くこともある様で、それをどうやったら解決できるのかなど色々研究されているようです。僕はキットとしての善し悪しだけを見ていたことになりますね。ちょっと改良してみることも検討します。
・アース強化の謎 ←昔から勉強させてもらっているサイトですけど、アーシング完全否定です(笑)。さらに最後にリンクしてある逆電流の実験には驚いた〜。